介護施設の入退室管理を見直すには?鍵管理から始める安心・安全な施設運営
【介護・福祉業界向け】季節で考える 安心・安全な施設運営 Vol.2
入退室管理は「厳しくする」ことではなく、「安心して介護に集中できる環境づくり」
前回のVol.1では、夏季休暇中は面会者や応援スタッフ、設備業者など、施設を訪れる人が増えることで、介護施設の鍵管理や入退室管理の負担が大きくなりやすいことを紹介しました。
人の出入りが増える時期は、普段は問題なく運用できている管理体制でも、「鍵を誰が持っているのか分からない」「来訪者への対応記録が曖昧になる」といった課題が表面化しやすくなります。
こうした課題に対して、「管理ルールを増やせば解決する」と考えがちですが、それだけでは現場の負担が増えてしまう可能性があります。
介護施設で本当に大切なのは、職員が管理業務に追われることなく、入居者のケアに集中できる環境を維持することです。
そのためには、防犯を強化することだけではなく、「必要なときに状況を確認できる仕組み」を整えるという視点が欠かせません。
今回は、介護施設の安心・安全な施設運営につながる入退室管理の考え方と、現場に無理なく取り入れられる改善方法をご紹介します。

鍵管理の課題を減らす方法
物理鍵だけに頼る運用には限界がある

介護施設には、事務室やバックヤード、薬品庫、書類保管室など、施錠が必要な場所が数多くあります。そのため、勤務交代の際に鍵を引き継いだり、必要に応じて職員同士で受け渡したりする場面も日常的に発生します。
しかし、介護現場では利用者への対応が最優先です。
急なナースコールや介助対応が重なれば、鍵の返却確認や受け渡し記録まで手が回らないこともあるでしょう。その結果、鍵を一時的に預けたまま返却確認ができていなかったり、誰が現在鍵を持っているのか分からなくなったり、保管場所が人によって異なったりする状況が生まれやすくなります。
もちろん、多くの場合は大きな問題には発展しません。
しかし、「確認するための時間」が増えること自体が、現場にとっては負担になります。
管理を複雑にするのではなく、管理しやすい仕組みを考えることがポイントです。
電子錠という選択肢
近年では、既存の扉に後付けできる電子錠も普及しており、大掛かりな配線工事を行わずに導入できる製品もあります。
電子錠を活用することで、物理鍵の受け渡しを減らしたり、職員ごとに入室権限を設定したりすることができ、施設の運用に合わせた管理がしやすくなります。
また、一度にすべての扉を変更する必要はありません。重要なエリアから段階的に導入することで、現場への負担を抑えながら運用を見直すことも可能です。
「鍵を増やす」のではなく、「鍵の管理をシンプルにする」という考え方は、日々の業務効率にもつながります。
入退室履歴を残すメリット
「誰が・いつ」を確認できる安心感
入退室管理というと、「立ち入りを制限するための仕組み」というイメージを持つ方も少なくありません。しかし、介護施設では、「必要なときに確認できること」が大きな役割を果たします。
特定エリアへの入室状況を確認したいときや、夜勤帯の出入り状況を確認したいとき、トラブル発生時の状況を整理したいときなど、入退室履歴が残っていることで確認作業がスムーズになる場面は少なくありません。
普段から履歴を細かく確認する必要はありませんが、「確認できる状態」があること自体が、施設運営の安心につながります。
管理者だけに依存しない運用へ
鍵の管理が特定の人任せになると、「担当者が休みなので分からない」という状況が起こりやすくなります。
一方で、入退室履歴が記録される仕組みがあれば、担当者以外でも状況を確認しやすくなり、引き継ぎや情報共有も円滑になります。
これは、防犯だけでなく、誰が対応しても同じように業務を進められる体制づくりという面でも大きなメリットがあります。
誰か一人の経験や記憶に頼るのではなく、必要な情報を共有できる環境を整えることが、安心して働ける職場づくりにもつながるでしょう。

本人確認まで考えるなら顔認証という選択肢も
カードや暗証番号にも運用上の課題がある

電子錠によって鍵管理を改善できても、カードや暗証番号を利用する場合には、別の課題が生じることがあります。
カードの紛失や貸し借り、暗証番号の共有、番号変更の手間といった運用上の負担です。こうした課題を軽減する方法として、顔認証による本人確認を取り入れる施設も増えています。
顔認証は本人の顔で認証を行うため、カードを携帯する必要がなく、貸し借りやなりすましのリスク軽減にもつながります。
現場の動線を止めにくい認証方法
介護施設では、一つひとつの業務をできるだけスムーズに行うことが求められます。そのため、認証に時間がかかったり、操作が複雑だったりすると、現場で継続して利用することが難しくなってしまいます。
近年の顔認証システムには、高速認証やマスク着用時にも対応できる製品もあり、職員が立ち止まる時間を最小限に抑えながら本人確認を行えるものもあります。
また、入退室管理を起点として、将来的に勤怠管理などへ拡張できるシステムもあり、施設の運営方針に合わせて段階的に活用範囲を広げられる点も特徴です。
施設に合った入退室管理を考える
一度にすべてを変える必要はない
入退室管理を見直すというと、「大規模な設備更新が必要なのでは」と感じる方もいるかもしれません。しかし、実際には、管理方法を少しずつ改善している施設も多くあります。
鍵の管理方法を見直すことから始めたり、一部の扉だけ電子錠を導入したり、必要な場所だけ本人認証を導入したりと、施設の規模や運営体制に合わせて段階的に進めることも十分可能です。
無理なく継続できることが、長期的な運用改善につながります。

大切なのは、介護に集中できる環境をつくること
入退室管理の目的は、「管理項目を増やすこと」ではありません。
職員が鍵を探したり、受け渡し状況を確認したりする時間を減らし、その分、入居者へのケアに集中できる環境を整えることが本来の目的です。
「誰が鍵を持っているのか」「誰が施設へ出入りしたのか」を必要なときに確認できる仕組みがあれば、日々の業務にも安心感が生まれます。
安心・安全な施設運営とは、防犯設備を増やすことではなく、現場が無理なく続けられる運用を積み重ねることによって実現していくものです。
まとめ
介護施設の入退室管理は、防犯対策という視点だけでなく、職員が安心して働ける環境づくりや、入居者により良いケアを提供するための基盤でもあります。
まずは鍵管理を見直し、必要に応じて入退室履歴の記録や本人確認の仕組みを取り入れることで、現場の負担を増やすことなく、管理体制の改善につなげられる可能性があります。
大切なのは、一度にすべてを変えることではなく、自施設に合った方法を選び、無理なく継続できる運用をつくることです。振り返ることが、改善の入り口になります。
施設に合った入退室管理をご検討の方へ
介護施設では、建物の構造や職員数、運営体制によって、最適な入退室管理の方法は異なります。
後付け可能な電子錠「LOCKMAN」は、配線工事を抑えながら物理鍵の管理負担を軽減し、施設の状況に合わせた入退室管理を始めやすい製品です。
また、「FaceWatch」は顔認証による本人確認を実現し、カードや暗証番号に頼らないスムーズな入退室管理を支援します。どちらも、現場の運用に合わせて段階的に導入を検討できる点が特長です。
施設に合った入退室管理をご検討の際は、LOCKMAN・FaceWatchの製品ページもぜひご覧ください。
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エイト・シーズ株式会社(本社:東京都/代表取締役:渋谷 翔一朗)
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