担当者が変わっても安心できる買取店とは?――接客の一貫性を考える

買取店を利用するなかで、最初から最後まで同じスタッフが対応するとは限りません。
受付をしたスタッフとは別のスタッフが査定を担当したり、途中で担当者が変わったりすることもあるでしょう。また、一度利用した店舗を後日訪れたときには、前回とは別のスタッフが対応することもあります。
担当者が変わること自体は、店舗運営のなかで珍しいことではありません。
では、お客様にとってはどうでしょうか。

先ほど伝えたことをもう一度説明しなければならなかったり、スタッフによって案内される内容が違ったり、前回相談した内容が伝わっていなかったりする――こうしたことが重なると、お客様は「担当者が変わった」ことよりも、「話がつながっていない」ことに不安を感じる場合があります。
今回は、お客様が誰に対応してもらっても安心して利用できる買取店について、接客の一貫性という視点から考えます。

目次

お客様にとっては「担当者」ではなく「その店舗」とのやり取り

店舗側では、受付、査定、説明などを複数のスタッフで分担していることがあります。そのため、「ここまではAさんが対応した」「ここからはBさんが担当する」といった役割の違いを、スタッフ側は理解しています。
しかし、お客様が接しているのは、それぞれのスタッフであると同時に「その店舗」です。
担当者が変わるたびに同じ説明を求められたり、先ほど話した内容が引き継がれていなかったりすれば、お客様からすると、一つの店舗とのやり取りが途中で途切れたように感じられることがあります。
担当者が変わることそのものが問題なのではありません。
担当者が変わっても、それまでのやり取りが自然につながっているか。お客様の側から接客を見ると、この視点が大切になります。

同じ店舗でも、案内が違えばお客様は迷ってしまう

接客の一貫性は、情報が引き継がれていることだけではありません。
たとえば、あるスタッフから聞いた案内と、別のスタッフから聞いた案内が異なっていたら、お客様はどちらを信じればよいのか迷ってしまいます。
もちろん、商品の状態や査定内容などによって説明が変わることはあります。また、その場の状況に応じた対応が必要になることもあるでしょう。
ここで考えたいのは、すべてのスタッフが一字一句同じ説明をすることではありません。
基本的な案内や、お客様へ伝えるべきことについて、大きな違いが生まれていないかということです。

前回までの記事では、査定額の理由を説明することや、受付から査定までの流れを伝えること、査定中に見通しを持てるよう案内することについて考えてきました。
こうした一つひとつの対応も、担当するスタッフによって大きく変わってしまえば、お客様が受け取る体験には差が生まれます。

「前にも話したのに」は小さな負担になる

お客様が一度伝えたことを、担当者が変わるたびに説明し直す。
一つひとつは短いやり取りでも、何度も続けば負担になることがあります。
特に、商品の状態や相談したいこと、これまでに受けた説明などをもう一度伝えなければならない場合、「さっき話したのだけれど」と感じる方もいるでしょう。
これは、単に説明する手間の問題だけではありません。
「自分が伝えたことは、きちんと受け止められているのだろうか」
そう感じさせてしまう可能性もあります。
反対に、担当者が変わっても「先ほど○○についてご相談いただいていますね」と、それまでのやり取りを踏まえて話が続けば、お客様は一から説明し直さずに済みます。
接客の一貫性とは、同じ言葉を繰り返すことではなく、お客様とのやり取りが途切れずにつながっている状態とも言えるでしょう。

接客品質を、個人の経験だけに頼らないために

経験豊富なスタッフであれば、お客様が何を不安に感じているのかを察し、必要な説明を自然に補えることがあります。
一方で、経験の浅いスタッフや、その案件を初めて引き継いだスタッフが、まったく同じように対応できるとは限りません。
だからといって、経験豊富なスタッフだけがお客様対応を担い続けることも現実的ではないでしょう。
大切なのは、誰もがまったく同じ接客をすることではありません。
スタッフそれぞれの良さを生かしながらも、お客様が安心して利用するために必要な情報や、それまでのやり取りが途切れない状態をつくることです。
接客品質を特定のスタッフの経験や記憶だけに頼っていると、その人が不在のときや担当者が変わったときに、お客様が受ける体験にも差が生まれやすくなります。
誰が担当しても必要な情報を踏まえて対応できることは、店舗として安定した顧客体験を考えるうえで大切な視点です。
では、店舗側ではなぜ「担当者しか分からない」という状態が生まれるのでしょうか。
スタッフ間の情報共有については、関連記事で詳しくご紹介しています。

「誰に当たるか」で安心感が変わらない店舗へ

良い接客というと、話し方や気配りなど、スタッフ個人の接客力に目が向きやすいかもしれません。
もちろん、一人ひとりの接客は大切です。
しかし、お客様が店舗を利用するたびに「今日は誰が担当するのだろう」「前回の話は伝わっているだろうか」と気にしなければならないとすれば、安心して利用できる状態とは言いにくいでしょう。
お客様にとって安心できる店舗とは、特定のスタッフがいるときだけ良い対応を受けられる店舗ではなく、担当者が変わっても、それまでの話がつながり、必要な案内を受けられる店舗ではないでしょうか。
接客の一貫性を考えることは、スタッフの個性をなくすことではありません。
「誰が対応するか」によって、お客様が受ける基本的な体験に大きな差を生まないこと。その積み重ねが、店舗そのものへの安心感を支える一つの要素になります。

まとめ|お客様とのやり取りを「店舗」としてつなぐ

買取店では、受付から査定、結果の説明まで、複数のスタッフがお客様に関わることがあります。
担当者が変わること自体は、決して問題ではありません。
大切なのは、担当者が変わっても、お客様が一から説明し直す必要がなく、それまでのやり取りを踏まえて次の対応へ進めることです。
また、基本的な案内や説明がスタッフによって大きく異ならないことも、お客様が安心して利用するうえで大切です。
接客を一人ひとりのスタッフだけのものとして考えるのではなく、店舗として一つの顧客体験をつくっていると捉えてみる。
そうすると、これまで当たり前だと思っていた情報の受け渡しや案内にも、見直せるところが見つかるかもしれません。

次回の記事はこちら

担当者が変わっても安心して利用できることは、店舗として安定した顧客体験を考えるうえで大切です。
では、多くのお客様が来店し、スタッフも慌ただしくなりやすい時期にはどうでしょうか。
忙しいときほど、普段はできている案内や情報の受け渡しが難しくなることもあります。
次回は「繁忙期でも接客品質を落とさないために」をテーマに、年末を迎える前に考えておきたい店舗体験について考えます。

エイト・シーズ株式会社
(本社:東京都/代表取締役:渋谷 翔一朗)

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